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そんなお悩みをお持ちの方に、朗報です!
今回は、完全無料のGoogleツールだけを使って、画像の文字起こしから翻訳までを一気に効率化する方法をご紹介します。
iOS(iPhone、Macなど)ユーザーの方はこちらのやり方もおすすめ↓
この記事で紹介されているツールを使うと、ダウンロードしてすぐに使うことができます。
画像翻訳の全体の流れ

今回ご紹介する方法は、以下の手順で進めていきます:
- Googleドライブに画像を準備する
- 特別なスクリプトで自動的にスライドを作成
- PDFに変換して文字を認識させる
- AIの力を借りて一気に翻訳
- 精度チェックと管理を効率的に行う
それでは、具体的な手順を見ていきましょう!
詳しい手順解説

STEP1:画像の準備(所要時間:約1分)
まずは、翻訳したい画像をGoogleドライブにアップロードします。
翻訳したい画像は…
- フォルダを作って整理すると後が楽です
- 画像は鮮明なものを使うとOCRの精度が上がります
STEP2:GASを設定(所要時間:約3分)
ここからが本題です。
Google Apps Script(GAS)という便利な機能を使います。
Google Apps Script (GAS) とは:
Googleのサービスを自動で動かせる(連携できる)無料ツール。
コードを書いて使用します。
やり方はまず、Google Apps Scriptにアクセスします。
↓
新しいプロジェクトを作成。
↓
以下のスクリプトをプロジェクト内にコピペします。
function createSlideWithImages() {
var folderId = "YOUR_FOLDER_ID"; // 画像が入っているフォルダのIDを指定
var driveFolder = DriveApp.getFolderById(folderId);
var files = driveFolder.getFiles();
// 新しいGoogleスライドを作成(特定のドライブフォルダに保存)
var slideTitle = "My Image Slides";
var newSlide = SlidesApp.create(slideTitle);
var slideId = newSlide.getId();
var slideUrl = newSlide.getUrl();
Logger.log("Slide Created: " + slideUrl);
while (files.hasNext()) {
var file = files.next();
var mimeType = file.getMimeType();
// 画像ファイル(JPEG, PNG, GIF)のみ処理
if (mimeType.startsWith("image/")) {
var imgBlob = file.getBlob();
var slides = newSlide.getSlides();
// スライドが1ページ目しかない場合は追加
if (slides.length === 1 && slides[0].getPageElements().length === 0) {
var slide = slides[0];
} else {
var slide = newSlide.appendSlide();
}
// 画像をスライドに追加
slide.insertImage(imgBlob);
}
}
Logger.log("All images added to the slide.");
}
コード上部にある「YOUR_FOLDER_ID」の部分に「フォルダID」を入力します。
- Googleドライブで画像を入れたフォルダを開く
- URLの「folders/」の後ろの文字列がフォルダID
- それをスクリプトの「YOUR_FOLDER_ID」と置き換えるだけ!
その後、画面上部にある「実行」をクリック。
画面下部に「実行ログ」が出てきて、以下の文章が表示されます。
情報 Slide Created: https://docs.google.com/(リンクが続く)
このリンクをコピペしてGoogleスライドを開くか、
ドライブから該当のGoogleスライドを探して開いてください。
STEP3:文字の抽出(所要時間:約2分)
ここからは簡単!
- 作られたスライドを開く
- スライドをPDFでダウンロードする
- 左上の「ファイル」→「ダウンロード」→「PDFドキュメント」
- そのPDFをGoogleドライブに読み込む
- 「Googleドキュメント」で開く
- PDFを右クリック→「アプリで開く」→「Googleドキュメント」
そしてGoogleドキュメントを開いてください。
するとなんと…
画像内に書いてあった日本語がテキストとして表示されているはずです!
文字起こしされた順番が想定と異なった場合は、下記のどちらかの方法で順番を修正してください。
1. あらかじめファイル名を文字起こししたい順番になるよう調整しておく
2. Googleスライドで順番を変えてからPDF化する
STEP4:翻訳作業(所要時間:約5分)
ここからはChatGPT等のAIを使った翻訳作業です。
- 認識されたテキストを全て選択し、コピー
- ChatGPTなどの翻訳ツールに貼り付け

DeepLなどの翻訳ツールもありますが、
文脈を考慮した翻訳はできないため、AIを使うのがオススメ!
以下のようなプロンプトを使って表形式で出力させると、
日本語に対して正しく翻訳されているかを楽に確認できます。
以下の文章を日本語と英語の対訳表にしてください。
左側に英文、右側に日本語文を出力してください。
(ここに文章を貼り付け)
より高い精度で翻訳させたい方は以下の記事をチェック↓
STEP5:英文のチェック(所要時間:約3分)
最後は必ず人間の目で確認しましょう。
- 翻訳された表をスプレッドシートに貼り付け
- 以下をチェック:
- 文脈は自然?
- 専門用語は統一されている?
- 原文と訳文は正確に対応している?

最近のAIは精度が高いですが、100%完璧ではないので確認は必須!
2回目以降OCRを行う場合のやり方

画像を入れているフォルダを変更する場合は、
スクリプトの「YOUR_FOLDER_ID」の部分に新しい「フォルダID」を入力してください。
それが完了したら、あとは前回と同じ。
- Google Apps Scriptにアクセス
- 上部の「実行」ボタンを押す
- Googleスライドを開く
- スライドをPDFでダウンロード
- ダウンロードしたPDFをGoogleドライブで読み込む
- PDFをGoogleドキュメントで開く
なぜここまでの手順を行う必要がある?

GoogleにはOCR機能(印刷された文字や手書きの文字をスキャンしてデジタルデータに変換する技術)が標準で搭載されています。
例えば、本や雑誌のページをスキャンすると、その内容をコンピュータが理解できるテキストデータに変換します。

GoogleドキュメントでPDFや画像を開くだけで、自動的にテキストを抽出してくれる!
ただ、その機能を手動で使うとなると結構たいへん。
なぜなら…
そこで今回ご紹介した方法で、
GoogleスライドとPDFを経由し、
全ての画像のテキストを1つのドキュメントにまとめる必要があるんです。
大量の画像でも一括処理が可能ですし、
テキストが1箇所にまとまるので管理が劇的に楽になるはず。
※他により良い方法があればおしえてください…!
よくある質問と解決方法
Q. GASのスクリプトがうまく動かないときは?
A. 権限の承認が必要かもしれません。画面の指示に従って承認してください。
Q. 文字認識の精度が悪いときは?
A. 画像の解像度を上げたり、コントラストを調整すると改善することが多いです。
Q. 大量の画像を処理したい場合は?
A. 今回の記事で紹介したツールを使って処理をしましょう。このスクリプトは一度に何枚でも処理できます。画像をフォルダにまとめて入れておくだけでOK!
まとめ
今回の方法を使えば、画像の文字起こしから翻訳まで、驚くほど簡単に効率化できます。

今すぐGoogleアカウントを開いて、試してみてください!
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